はじめに
今回はファイルパスを操る1で扱ったCreate Directoryの変化球、自動削除フォルダを作る方法を解説します。一時的には書き出したいけれど、データ量が多いので一回使ったら削除したい、というようなときに使用します。
Workflowは下記からダウンロードできます。
今回のテーマ ~Create Temp Dir~
覚えてほしいこと
実行後削除していいファイルは一時フォルダに保存する
やりたいこと
PCに元から設定されている一時ファイルをためておくための一時フォルダを取得して、そこに仮のフォルダを作ります。
また、このNodeがResetされた場合に自動的にそのフォルダを削除する設定にしておきたいと思います。
Create Temp Dirの使い方
自動削除フォルダを作れます。一時的には書き出したいけれど、データ量が多いので一回使ったら削除したい、というようなときに使用します。
KNIME v4.3以降、名前がCreate Temp Folderに変わっています。少しConfigurationも変わったので、詳細はWorkflowをダウンロードして確認ください。
Workflow
Confirm
このように、PCに元から設定されている一時ファイルをためておくためのフォルダを取得して、そこに仮のフォルダを作っていきます。この一時ファイルをためておくフォルダは、PCや開いているアプリケーションによっても違います。
PCの設定次第でPCが重くなってきたら自動的にこれらの一時ファイルを削除するような設定になっているので、自分でわざわざファイルを削除する必要がありません。
Configure
各オプションについても解説したいと思います。
Step1 - フォルダ名のベースと変数名を指定する
これはデフォルト設定のままでいいと思います。
Directory base name
仮フォルダのフォルダ名の最初を指定できます。今回作られたフォルダ名は、
「knime_tc_zewlst3eclzp」でしたが、その最初の部分を指定できます。
残りの部分はランダムに決定されます。
Export path as (variable name)
作った仮フォルダの変数名を指定できます。
Step2 - リセットした時にフォルダを削除する Delete Directory on reset
続いて、便利機能です。チェックを付けたほうがいいと思います。
リセットして、信号が緑から黄色になったときに、以前作っていた仮フォルダをフォルダごと削除するという機能です。
これを使うことによって、PC任せにして一時ファイルを削除するのではなく、Workflowを実行するごとに忘れずに削除できるのでおススメです。
Step3 - Create temp directory in workflow folder
PCごとに決まっている一時フォルダの場所ではなくて、今動かしているWorkflowのファイルがある場所に一時フォルダを作るオプションです。
Server上でKNIMEを動かす場合など、既定の場所を自動取得すると変な挙動をすることがあることがあるようです。なのでKNIMEではこのOptionをチェックすることを推奨しています。
また、Excel Writerの設定で少し注意点があります。
Create temp directory in workflow folderをONにする場合はExcel Writerの設定をCustom URLに、OFFにする場合はLocal File System
※これはKNIME v4.2あたりより新しいバージョンを使用している方のみです。また、Server上で実行する場合を除きます。
Step4 - ファイルパスの作成 Add path variables
実はここで、ファイルパスを作成することができます。下図のように変数名とファイル名(拡張子含む)を追加すれば、Create File Nameを使わなくてもこのNodeだけでファイル名が作成できるんです。
おわりに
今回は自動削除フォルダの作成について解説しました。次回がファイルパス編最終回になり、中級編を一旦締めようかと思います。もう業務効率化で使うには十分に解説したと思うので、あとは実践編のようなものも用意できたらなと思います。
解説できていないNodeも多々あるので、気が向いたら解説しようかなと思います。
余談
今回は恋愛映画の名作、「きみに読む物語」を紹介しようと思います。あまりに有名なので詳細は省略しますが、純愛って素晴らしい、いつまでたってもずっと好きな人を愛し続けられるっていいなと思える作品です。
参考リンク
- KNIME公式Node Pit(英語):
- KNIME Example Workflow(英語):